試合概要
項目 | 詳細 |
---|---|
試合日 | 2025年5月7日 |
対戦カード | オリックス・バファローズ vs 北海道日本ハムファイターズ |
球場 | 京セラドーム大阪 |
主な出来事 | 延長12回、日本ハム・生田目投手が負傷降板。新庄監督の指示で、野手の奈良間大己選手が投球練習を開始。 |
奈良間選手 | 実際の登板はなし |
試合結果 | 2-2 引き分け |
延長12回の京セラドームで起きた「まさか!」の瞬間
2025年5月7日、京セラドーム大阪で行われたオリックス・バファローズ対北海道日本ハムファイターズの試合は、延長にもつれ込む熱戦となりました。両チームが譲らず、手に汗握る展開が続く中、予想もしなかった珍事が発生。球場全体が「えっ?」と驚きに包まれる一幕があったのです。
この日最後の守備、ファイターズのベンチにはすでに投手が残り1人。そこで起きた、まさに“新庄劇場”の一コマをご紹介します。
延長12回、緊急アクシデント発生
試合は2-2のまま延長12回裏、オリックスの攻撃へ。日本ハムはこの回、9番手として生田目翼投手をマウンドに送り出しました。
しかしその直後、思わぬアクシデントが発生。生田目投手は先頭打者の西川選手を一塁ゴロに抑えたものの、一塁カバーに入った際に右足首をひねってしまい、治療のためベンチ裏へ。結局、そのままプレー続行は不可能と判断され、無念の降板となりました。
試合後、新庄監督は「(右)足首をひねったと思います。たぶん、無理でしょう」とコメント。深刻な状況をにじませていました。
この時点で、残る投手は玉井大翔投手のみ。もしも玉井投手にもトラブルが起これば、もはやマウンドに立たせる選手はいない――チームは極限のピンチに立たされていたのです。
「日本ハム 奈良間 ピッチャー」という仰天展開、新庄監督の緊急指令
そんな絶体絶命の中、新庄監督が動きます。
「おい、奈良間!なんかあったらマウンド上がるぞ。肩作っとけ!」
この一言に、球場がざわつきます。指名されたのは、三塁の守備についていた内野手・奈良間大己選手。普段は堅実な守備と打撃でチームに貢献する選手ですが、この日はなんと“緊急登板”の可能性が浮上したのです。
突然の「日本ハム 奈良間 ピッチャー」という展開に、ファンもメディアもざわめきました。
奈良間選手はその場で、守備位置付近から伏見寅威捕手に向けてピッチング練習を開始。この異例の光景に、スタンドからはどよめきが起こりました。
一部報道では「球場騒然」とも伝えられ、予測不能な展開に「新庄劇場」の真骨頂を感じさせる瞬間でした。
ユーモアと信頼――新庄監督のコメント
試合後、新庄監督は笑顔を交えながら奈良間選手について語ります。
「一番コントロールいいと思うんで。玉井くんがまたアクシデント起きたら…田宮くんか、奈良間くんにしようと。7種類くらいの球種持ってるから(笑)」
「7種類の球種」というコメントは新庄監督らしいジョークですが、その裏には奈良間選手のセンスや器用さに対する信頼も感じられます。
実際、万が一のために奈良間がピッチャーを務める準備をしていたという事実は、日本ハムの柔軟なチーム体制と危機管理力を象徴する場面でもありました。
奈良間選手の本音「登板しなくてホッとした(笑)」
そして、当の奈良間選手はどう感じていたのでしょうか。
試合後の取材で、奈良間選手は「(投手のイメージは)まったくなかった。(投手経験は)小学校以来です」と苦笑い。「7種類の球種」については、「あんま言わないようにって言われたので…」と、照れくさそうに語ったそうです。
最後には「(登板しなくて)よかったです」と安堵の本音も。球場の誰もが笑顔になる、ほんの少し肩の力が抜けるようなやり取りに、ファイターズのチーム内の温かな空気が感じられました。
一瞬の笑顔が生んだ、新庄劇場の名シーン
延長12回、極限の場面で生まれた「日本ハム 奈良間 ピッチャー」の可能性。結局登板は実現しませんでしたが、この出来事は多くのファンの心に残る「ほっこりエピソード」となりました。
野球の厳しさ、そして思いがけないユーモア。これぞエンターテインメントとしてのプロ野球――新庄監督率いるファイターズだからこそ生まれた、忘れられない一日となったのではないでしょうか。
© 2025 TrendTackle. All rights reserved.
コメント