復活の狼煙は本物か――三笘薫、エティハドで放った一撃とその現在地
W杯2026に向けて、日本代表を取り巻く時間は、もう「準備期間」という言葉では片づけられない。
期待、焦り、不安、そして希望。そのすべてが静かに混ざり合う時期に入っている。
このブログでは、W杯2026での日本代表の可能性を、現場目線で、冷静に、しかし応援の温度を失わずに追いかけていくシリーズを立ち上げたい。
その第1回に、どうしても選ばずにはいられなかった名前がある。
三笘薫だ。
前回大会――2022年カタールW杯。
彼は間違いなく、日本代表の「ヒーローの一人」だった。
だが2026年に向けた現在地は、決して順風満帆とは言えない。
怪我、長期離脱、コンディション不安。
そのすべてを背負ったまま、彼は2026年1月7日、エティハド・スタジアムのピッチに立った。
エティハドに落ちた稲妻
2026年1月7日、復活を告げた一撃
舞台は、王者マンチェスター・シティの本拠地。
対戦相手は、マンチェスター・シティ。
挑む側は、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン。
そして、その左サイドに立っていたのが、**三笘薫**だった。
この試合が特別だった理由は明確だ。
三笘はこのシーズン、三笘は9月末から長期にわたり戦線を離脱していた。12月中旬に復帰を果たしたものの、年末には体調不良で再び欠場。復帰後も試合勘、キレ、爆発力――すべてに疑問符がついていた。
「もう以前の三笘ではないのではないか」
その声が、決して少数派ではなかったことも事実だ。
60分、すべてを振り払った“Resurrection Goal”
後半60分。
中盤でのボール奪取から、ブライトンは一気に左へ展開する。
そこにいたのが三笘だった。
右サイドバックの背後に生まれたわずかな空間。
三笘は迷わずボールを運ぶ。
減速と加速、フェイントと間。
かつて世界を驚かせたリズムが、確かにそこに戻ってきていた。
ペナルティエリア角で内へ切り込む。
右足を振り抜く。
地を這う低弾道のシュートは、**ジャンルイジ・ドンナルンマ**の指先をかすめ、ゴール右隅へ。
1-1。
それは単なる同点弾ではなかった。
現地メディアが「Resurrection Goal(復活のゴール)」と呼んだ理由が、はっきりとあった。
甘くはない現実――それでも見えた「戻ってきたもの」
重要なのは、ここからだ。
このゴールだけを切り取って、「完全復活」と断じるのは簡単だが、それは誠実ではない。
事実として、三笘はまだ100%の状態ではない。
試合後、ブライトンの指揮官 ファビアン・ヒュルツェラー もこう語っている。
「彼はゲームチェンジャーになれる存在だ。ただ、完全な状態に戻すにはまだプッシュが必要だ」
スプリントの連続性、守備への切り替え、90分間の強度。
すべてが万全だったとは言えない。
だが――
**「トップレベルで、決定的な仕事ができる感覚」**は、確実に戻ってきた。
しかも相手は、シティ。
場所は、エティハド。
世界で最も難しい舞台の一つだ。
歴史が示す意味
岡崎慎司以来、9年ぶりの“エティハド日本人ゴール”
このゴールが持つ意味は、もう一つある。
マンチェスター・シティの本拠地でゴールを決めた日本人選手。
それは、**岡崎慎司**以来、実に9年ぶりだった。
かつての日本人選手が評価されてきたのは、献身性や運動量だった。
だが三笘は違う。
試合を変える個。
結果をもたらす存在。
その系譜が、確かに続いていることを、この一撃は証明していた。
W杯2026へ――三笘薫は「間に合う」のか?
このシリーズのテーマは、応援だ。
だが、盲目的な楽観ではない。
三笘薫がW杯2026で再び日本の切り札になれるか。
答えは、まだ出ていない。
ただ一つ、はっきりしていることがある。
彼は、戻ってきた。
しかも、世界最高峰の舞台で。
怪我を乗り越え、
疑念を振り払い、
再び「恐れられる存在」になるための第一歩を、エティハドで刻んだ。
この物語は、まだ始まったばかりだ。
次回以降も、W杯2026に向かう日本代表の現在地を、
現実と希望、その両方を抱えながら追いかけていきたい。
静かに、しかし確かに。
参考リンク(公式)
- 日本代表に関する最新情報は、日本サッカー協会 公式サイトをご参照ください。
https://www.jfa.jp/samuraiblue/ - クラブでの三笘薫の現在地については、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン 公式サイトにて確認できます。
https://www.brightonandhovealbion.com/
© 2025 TrendTackle. All rights reserved.



コメント