2025年5月11日、エスコンフィールド北海道で行われた北海道日本ハムファイターズ対東北楽天ゴールデンイーグルスの一戦は、パ・リーグ首位を争う上で極めて重要なカードとなった。試合前の時点では、ファイターズとオリックスがゲーム差なしで競っていた。この激戦を制したのは、圧巻の投球を披露したファイターズの先発・古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手だった。
試合は、古林投手のNPB初完封にして“マダックス”と呼ばれる完璧な投球が光った。わずか98球で9回を投げ切り、被安打2、無四球、7奪三振という文句なしの内容。楽天打線を寄せ付けることなく0点に抑え、チームに勢いを与えた。
一方、打線も初回から奮起。1番・吉田賢吾選手が先頭打者アーチで先制すると、2回には石井一成選手が2ランを放ちリードを広げた。さらに6回には再び石井選手がタイムリーでダメ押しの1点を追加。効果的な得点で古林投手を援護し、盤石の勝利を築き上げた。
■ ヒーロー:古林睿煬 投手
- 9回 98球 2被安打 無四球 7奪三振 無失点
- キャリア初完投・初完封・“マダックス”達成
- 投球内容と制球力が絶妙にかみ合った、歴史的快投
■ パ・リーグ順位表(2025年5月11日終了時)
順位 | チーム | 試合 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | ゲーム差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 日本ハム | 35 | 20 | 14 | 1 | .588 | ― |
2 | オリックス | 35 | 18 | 14 | 3 | .563 | 1.0 |
3 | 西武 | 34 | 19 | 15 | 0 | .559 | 0.0 |
■ 勝利の意味と今後への展望
単独首位という立場は、選手たちの努力の結晶であり、チームに大きな自信をもたらす。一方で、頂点に立つからこそ、他球団からのマークは一層厳しくなる。だが、新庄剛志監督のもとで結束力を高めたファイターズにとって、これこそが本当の戦いの始まりだ。
次なる戦いに向けて、確かな一歩を踏み出した北海道日本ハムファイターズ。頂点に立つその覚悟と、ファンと共に進む道の先に、悲願の頂が見えてきた。
試合後コメント:新庄剛志監督の熱きメッセージ
試合後、新庄剛志監督は選手たちの奮闘をユーモアと愛情たっぷりに振り返った。
まず、2試合連続安打を記録した五十幡亮汰については、「俺、打つ方は期待してないから。“守備で打点を稼いでくれ”って思ってる」と語り、その俊足と広い守備範囲への絶大な信頼を口にした。さらに、「彼の守備範囲はピッチャーをほんと助ける。センターに飛んだら、もうアウトっていうね」と評価し、守備力によるチームへの貢献の大きさを改めて強調した。
また、この日プロ初完封勝利を挙げた古林(グーリン)には、満面の笑みで「グーリンだけにぐうの音もでなかったね」とジョークを交えながらも、「スライダーのコントロールもめちゃくちゃ良かったし、何なら無安打無得点をしてほしかったぐらい」と大絶賛。「マダックス?いや、〝グダックス〟か。でも語呂が悪いから(笑)」と、ファンに向けて新たなニックネームの創造を呼びかけるなど、冗談を交えながらも大きな期待を示した。
さらに、4連勝でリーグ首位に浮上したことについては、「リーグ首位? 差を広げていきたいですよ」としつつも、「僕は瀬古さんタイプ。イカンガーにずっと余裕を持ってついていって、残り150メートルでヒュッと抜くのがかっこいいっすよ」と持論を展開。最後には「けど…独走も…したいね(笑)」と、独特の表現で好調ぶりを喜んだ。
おまけ:今日の清宮幸太郎
3打数0安打1四球。
守備ではファウルフライを2回捕球、サードゴロ1回をさばく。
頑張れ清宮!次の試合では目指せヒーロー!
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